ねこのきもち
  • 猫は歯の病気にかかりやすい動物。猫に多く見られる口内の病気について正しく理解し、予防や早期発見・治療に努めましょう。

    今回は、猫に多く見られる3つの口内トラブルについて、獣医師の藤田桂一先生に解説していただきます。


    猫に多く見られる口内トラブル(1)歯周病


    歯磨きする猫

    歯周病とは、歯肉炎と歯周炎の総称で、歯の周囲の組織(歯肉、歯根膜、歯肉粘膜など)が炎症を起こし、進行すると歯を支える歯槽骨(しそうこつ)まで破壊されてしまう病気です。

    歯に付着した歯垢や歯石の中に潜む細菌が原因で、悪化すると歯が抜け落ちるほか、口腔内の細菌が血流にのって全身に広がり、悪影響を及ぼすおそれも。とくに近年注目されているのが、慢性腎臓病との関係です。歯周病関連の細菌が血流にのって腎臓に届くと、炎症を引き起こし機能低下を招くことが判明しました。歯周病は猫がかかりやすい慢性腎臓病のリスクを高める可能性があるといえます。

    なお、歯周病は2~3才以上の猫の80%以上が罹患しているといわれ、気付いたときには重症になっているケースも珍しくありません。


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